まず最初に断っておきたいのは、性能を重視するならサーモス(テルモス)・タイガー魔法瓶・象印魔法瓶の3社に絞ったほうが失敗しないということだ。
アウトドアメーカーからも魔法瓶が出ているが、カタログスペックよりもはるかに早くお湯がぬるくなったりすることがある。(確立的にかなり高いと言っても差し支えないくらいだ)
単に水を入れておくだけであればSIGボトルなど軽くて丈夫な製品があるのでそちらを購入したほうがいい。
中途半端な魔法瓶は容積が嵩張るだけでメリットは何もない。
特に寒い時期のお湯がぬるくなってしまうのはかなり厳しい状況になるので、性能重視なら騙されたと思って上記の3社から選んだほうがいいだろう。(敢えてデザインに走るのであれば個人の自由だ)
◆キャンプ時の魔法瓶のありがたさ
・お湯を残しておける
・移動時に冷たい水が飲める
・移動時に暖かいお湯が使える
・氷を保存できる
・コンビニで買ったお茶を入れておけば冷たい飲み物も保持できる
ペットボトルで十分という人も居るだろうが、魔法瓶ならではの利便性もある。
お湯と冷たい水は当たり前だが、氷の保存は酒好きな人ならこたえられないはずだ。
夕方に500mlクラスの魔法瓶へ氷をたっぷり入れておけば翌朝でも半分の氷が残っているので朝一番からアイスコーヒーや冷たいお茶を飲むことができる。
焼酎やウィスキーを飲む人なら夜の間のアイスボックス代わりに使うことができる。
春や秋の肌寒い時期ならばお湯を入れておけばストーブの燃料を節約できるし、氷点下まで気温が落ちるような環境でも魔法瓶の中はぬるま湯程度にしか温度が下がらないので早朝に暖かいコーヒーを飲むにも直ぐにお湯を沸かすことが出来る。
夏場は冷たい湧き水などを入れておけば移動中に飲むことができるし、臭いや茶渋が気にならないならコンビニでお茶などを補充しながら移動することが可能だ。(100円程度でロックアイスを購入すればキンキンに冷えた飲み物を補充可能だ)
気になる容量は最小で200mlからあるが、実際の性能などを考えると350ml以上がお薦めだ。
200mlクラスの魔法瓶はどちらかと言えば茶筒という趣が強く、保温性・保冷性よりもコンパクトさを優先している要素が強い。
流石に1Lくらすは不要だが、500mlがあればかなり心強い。
最初は350mlの魔法瓶を購入して、それから500mlに転ぶか、200mlに落ちるか選べばいいだろう。
尚、私は200ml/350ml/500mlの3本を状況によって使い分けているが、常用は350mlサイズだ。
お薦めはサーモスの普通のステンレスボトルだが、象印やタイガーの魔法瓶もフタがコップになっているので意外と使いやすい。
200mlは象印のを使っているが、350mlサイズの魔法瓶と比べるとお湯も氷も7割程度の時間で温度が常温に近くなってしまうので割り切って使う必要がある。
また、どの魔法瓶にもいえるのだが必ずケースを装着させたほうがいい。
傷がつきにくいというのもあるが、保温・保冷性能に大きく影響する。
■【350mlサイズ】■
サーモス(THERMOS)
ステンレススリムボトルFDM-351
0.34L ライトブルー 別の色・サイズを見る
・参考価格3675円
・容量:0.34リットル
・保温能力:6時間/67度以上、24時間/36度以上
・口径:4cm
・本体寸法:7×7×18cm
・本体重量:0.2kg
・中せんの種類:FBT中せん
・メーカー型番:FDM-351
・パーソナルからファミリーまで、お子さまから年配の方まで用途や世代・性別を選ばず、さまざまなシーンに活躍するステンレスボトルです。軽量・コンパクトで携帯性に優れ、使いやすさ、お手入れのしやすさなどを重視したサーモスの自信作です。
◆サーモスが出している普通の魔法瓶だ。
これとは別にワンタッチでフタが開いて直飲み出来るタイプも販売されているが、これはコップ替わりになる蓋がキャップのように上部に装着されている。
野外で使用する場合はスペックに出ない保温・保冷効果を発揮するので、こちらのタイプをお薦めする。
同じサーモスで2000円を切る製品もあるが、そちらは重さが300gと重くなるのであまりお薦めしない。
・参考価格:4725円
・実容量:0.35リットル
・保湿効力:61度以上(6時間)
・保冷効力:11度以下(6時間)
・材質の種類:本体:ステンレス鋼(アクリル樹脂塗装)
・フタ・せん本体:ポリプロピレン
・メーカー型番:680672
・携帯性に優れた真空断熱のコンパクトなマグです。保温にも保冷にも対応のケータイマグなら、いつでもどこでも最適の温度で楽しめます。ステンレス素材を生かした3色のボディカラーから選べます。
◆これは飲み口がワンタッチで開くタイプの魔法瓶だ。
6時間後の温度が61度ということで、上のキャップ付きの製品とカタログスペックを比較すると約6度低くなる。
キャップ部分の構造の違いだと言っていいだろう。
利便性を取るか、性能を取るかは使う人次第だ。
■【サーモス以外の製品】■
ナチュラムでは取り扱いが無いが、タイガー魔法瓶や象印魔法瓶から出ている魔法瓶もお薦めだ。
どちらも性能には定評があるので安心して使える。(アイコンはナチュラム風にしてあるが、リンク先は各メーカーの商品紹介ページに飛びます)
■350mlモデル
容量:0.35L
品番:MSC-B035
保温効力:6時間 70℃以上/24時間 40℃以上
サイズ:6.8×6.8×18.9(cm)
口径:約4cm
本体質量:0.31kg
■500mlモデル
容量:0.5L
品番:MSC-B050
保温効力:6時間 74℃以上/24時間 48℃以上
サイズ:6.8×6.8×23.8(cm)
口径:約4cm
本体質量:0.36kg
◆魔法瓶の定番の一つであるサハラシリーズ。
350/500mlの2製品があるが、お薦めはやはり350ml。
オーソドックスな製品だけあって保温性能はカタログスペック通りに信頼できる。
■200mlモデル
実容量:0.2L
品番:MMP-A020
保温効力:6時間 60℃以上/1時間 83℃以上
保冷効力:6時間 10℃以下/1時間 9℃以下
サイズ:5.8×5.8×13.3(cm)
口径:3.8cm
本体質量:0.13kg
■300mlモデル
実容量:0.3L
品番:MMP-A030
保温効力:6時間 68℃以上/1時間 85℃以上
保冷効力:6時間 10℃以下/1時間 9℃以下
サイズ:5.8×5.8×18.1(cm)
口径:3.8cm
本体質量:0.16kg
◆サハラシリーズの軽量・小容量モデルであるサハラミニだ。
200mlモデルは非常にコンパクトなのだが、保温・冷却性能はそれなりになる。
これは現物を持つとわかるが350/500mlモデルと比べて厚みが減っているのがわかるので、それだけスペックが落ちているのだろう。
しかし、数時間だけ保温・保冷してくれればいいと割り切るとコンパクトさが活きてくる製品だ。
尚、キャップ部分はコップにならずに筒部分に直接口をつける直飲み専用だ。
■200mlモデル
容量:0.2L
品番:SS-PC20
保温効力:6時間 71度以上/24時間 39度
保冷効力:6時間 9度以下
外形寸法:6×5.5×17.5cm
質量:0.17kg
■250mlモデル
容量:0.25L
品番:SS-PC25
保温効力:6時間 74度以上/24時間 45度
保冷効力:6時間 8度以下
外形寸法:6×5.5×20cm
質量:0.18kg
200mlモデルでも小さいながらコップがついてくる。
また、保温性能もサハラミニと比較して10度もの差がありコップ部分の厚みが保温性能に大きく貢献している。
250mlモデルでは他の350ml製品と同じスペックとなっていながら質量は180gと軽い。
この質量でカタログスペックが保証されるかどうかは個人的に怪しいと思っているが、氷点下や35度を超える酷暑の環境でなければ十分に使えるのではないかと思っている。
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