このセットの内容は調理用のコンテナと発熱体が1個のセットだ。
発熱体は1回使うと捨てるしかないので本当に活用しようという場合には別売の発熱体を複数個購入しないと現実的ではないだろう。
コンテナは二重構造になっており、フタと外側の樹脂容器の中に金属容器が入るようになっており、金属容器の底と樹脂容器の底の間の隙間に発熱体が入るようになっている。
使い方についてはナチュラムのページに貼り付けられている動画を見るのが早いが、発熱体に水を入れて反応させるとすぐに水が蒸気を舞い上げるので、素早く金属トレイを載せ、そして蓋をして10分ほど待つだけだ。
発熱体に金属トレイの底が触れるのと、蒸気で金属トレイの周囲も熱が伝わるので底面と側面から熱を供給する形になる。
金属トレイには動画ではパックごはんとレトルトカレーを入れていたが、お湯を作りたいときは水を入れるだけで良いし、他の食材でもOKだ。
注意点としては金属トレイが熱伝導の主役になるので、金属トレイと食材の間に容器などの熱を遮るものがあると冷たい状態のままとなってしまうことがある。
試験的にパックごはんを販売時の容器に入れたまま金属トレイに載せて15分ほど置いてみたが、中のごはんは蒸しが足りておらずボソボソして食べられたものではなかった。
レトルト食品であれば金属トレイを使わずにヒートパックのように発熱体の隣へ直接置いてしまうのもありだろう。
しかし、パックごはんの場合は発熱体の熱で容器が解けてしまう可能性があるので金属トレイを使うのが無難だ。
また、金属トレイの中に水を入れて温度がどこまで上がるか試したが、沸騰するレベルに達しないどころか少し熱めのお湯程度までしか温度があがらなかった。
水の量を減らせば沸騰するのかもしれないが、この製品そのものがストーブのような沸騰させる火力を主体にしておらず、火を使わずに僅かな水で食材を「加温」する目的となっているので当たり前と言えばそれまでだ。
災害時に金属トレイへ食材を直接入れてしまうと貴重な水を使って金属トレイを洗う必要性が出てくる。
試験はしていないがラップなどを金属トレイに敷いてから食材を入れるなどして洗う手間を省く工夫が必要だろう。
また、ヒートパックなどはレトルト食品を温める場合には非常に有効なのだが、お湯を作ろうとすると水を入れる容器に困ってしまうなど一長一短だ。
そういう意味でバロクックのコンテナと発熱体のセットはヒートパックの苦手な点を埋め合わせる商品とも言える。
ちなみに、発熱体は規定量の水を入れて15分ほど熱い状態を保ち、そこから10分ほどかけて徐々に熱が下がっていった。
調理そのものは10分を基準として、残りの時間は予熱は保温程度の用途に使うことになるだろう。
この手の「反応系」の発熱グッズは常用するものではないし、非常時に最低限の熱量を提供するものと割り切った方がいい。
冒頭に述べた家庭用カセットコンロやキャンプ用ストーブなどの「火」が使えない状況(ガス漏れや機器の使い方を知らない人だけの場合、または余震が想定される場合)で食材を温めたい場合に活躍する物だ。
勝手な想像だが1回の食事で発熱体を1個から2個使うとしてそれを3食、その状態を何日続けるのか?でストックする発熱体の数も算出できよう。
私の場合は3日が限度として20個だけ揃えた。
それ以上の日数が必要なる状況であれば別の地域への移動を考える。
備蓄するにしても決して安い金額ではない。
しかし、「備えあれば憂いなし」のことわざが全てを示していると思う。
最後に、コンテナとフタの隙間から出てくる湯気には注意。(熱かった…)
【参考情報】
・BAROCOOK専用コンテナー850mlとBAROPACK(発熱体)50gのセット
・参考価格:3,150円
・メーカー品番:BC-003-S
・BAROCOOK専用コンテナーとBAROPACK発熱体を入れた上で、水を注ぐだけで簡単に熱々の調理が可能です。
テントの中などの火を使用できない場所でもとっても便利です!
【関連商品】
バロパック(発熱体)50g 10個セット
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