2010年10月02日
おすすめのシュラフ(2010年秋版)
山ではそろそろ冬の足音が聞こえている季節になっている。
夏場はテント内の熱気を逃がすことに苦労したかもしれないが、これからの季節は熱を逃がさない装備が大事になってくる。
地熱をシャットアウトするマットも大事だが、体を包むシュラフはもっと大事だ。
特に就寝時の寒さは睡眠不足につながり、疲れを残したまま朝を迎えてしまう結果になる。
そんな季節ということもあって2010年秋の時点でお薦めのシュラフを並べて見た。
低価格から並べているが、高価格だけど付加価値が高いものまで幅広く選んだつもりだ。
目安としては快適温度は0度を基準として2度~-4度の範囲としている
夏場はテント内の熱気を逃がすことに苦労したかもしれないが、これからの季節は熱を逃がさない装備が大事になってくる。
地熱をシャットアウトするマットも大事だが、体を包むシュラフはもっと大事だ。
特に就寝時の寒さは睡眠不足につながり、疲れを残したまま朝を迎えてしまう結果になる。
そんな季節ということもあって2010年秋の時点でお薦めのシュラフを並べて見た。
低価格から並べているが、高価格だけど付加価値が高いものまで幅広く選んだつもりだ。
目安としては快適温度は0度を基準として2度~-4度の範囲としている
■安く抑えたい
「性能はそのままに、収納時のサイズや重さを無視してでも安い製品がいい」という人は以下の製品をチェックしてみてはどうだろうか。
どちらも中綿の素材は化学繊維なので重量は嵩んでしまうが、スペックは0度に近くなっても大丈夫と思われるものだ。
但し、Snugpak スリーパーライトは長期的に販売するかどうか不明な点もあるが、スペックどおりならば現時点ではこれ一つを買うだけで十分だろう。(重量は1600gとアレだが)
これより上を狙うのであれば2万円台のダウンシュラフまで一気にステップアップしたほうがいい。
・適正温度:2℃まで
・総重量:(約)1.35kg
・サイズ:(約)幅80x長さ210cm
・収納時サイズ:φ20×長さ32cm
・表素材:モイスポリソフト
・肌面素材:シルキーモイスクロス
・中綿素材:ダイナロフト
・メーカー品番:72944020
ホームセンターでも良く見るブランド「ロゴス」から出ているアリーバシリーズの快適温度が2度に設定されている製品だ。
化繊シュラフなので重さは1.35kgと重く収納時のサイズも大きめになってしまうが、最大の魅力は価格。
5千円を切る価格でこの性能を提供してくれる製品は他にほとんど無く、あったとしても旧モデルの処分セールであったりするので安定した供給ではない。
その値段に見合った性能…と言うには実は一つだけ不安がある。
メーカーが提示している「適正温度」は万人にとって「暖かい」と感じる温度ではないので、晩秋の標高1000mクラスのキャンプ場では「2度」という適正温度では寒いと感じる可能性があることだ。
朝方の地表温度が0度になるような場所であれば快適温度が0度、または-2度クラスのシュラフを選んだほうがいい。
それを除けば重さ・収納時の大きさを除けば十分だろう。
このシュラフは価格のみがメリットだ。
・重量:1600g
・サイズ:23x23cm(圧縮前)
・快適外気温度:10℃~0℃、下限外気温度-7℃
・解放サイズ:220cm(長さ)150cm(胴回)
・2シーズン型のスリーピングバッグ。シリコン製中空繊維の「インシュフィル」保温材が中綿として充填されています。この合成繊維は繊維中の微小空洞の間に暖気を保持します。バッグを開くと、中空繊維は膨張して拡大し、最大のロフト(再膨張) が得られます。スリーパーの裏地は柔軟でシルキータッチの滑らかな表面を持つナイロン繊維を使用していますので快適にご使用頂けます。圧縮用サック、快適フード、ジップバッフル、足部補強、吊り下げ乾燥用タブ、2-wayファスナー付き。【中国製】
聞きなれないブランドだが、スペック表通りの性能であれば値段の割りに高性能なシュラフとなるものの最大の欠点は重さだ。
1.6kgという重さは高価なダウンシュラフなら2個以上積載できる数字なので小排気量車輌では相当なデメリットになる。
それを除けば性能的には十分なので気になるなら販売している今のうちに入手しておくのがいいだろう。
尚、重さ・収納サイズが高価な製品だとどの程度まで数字が落ちるか知りたいときは記事の一番最後に出てくるシュラフと比較して見るといい。
値段は数倍に跳ね上がるが、それだけの積載スペースの削減と軽量化になっている。
・適正温度:-6℃まで
・総重量:(約)1.6kg
・サイズ:(約)幅80x長さ210cm
・収納時サイズ:φ23×長さ36cm
・表素材:モイスポリソフト
・肌面素材:シルキーモイスクロス
・中綿素材:ダイナロフト
何よりも値段と暖かさが欲しいという人はこれしかないだろう。
-6度という適正温度がメーカーから提示されているが、それでいて5千円程度の数字は破格と表現するしかない。
車でキャンプする人などであれば重さ。収納サイズともに十分すぎる内容だろう。
これだけのスペックであればインナーシーツなど余計なアイテム無しで快適に寝ることが出来るはずだ。
■もう少し性能も重視したい
値段は1万円台前半になってしまうが、性能と価格で折り合いをつけた場合はこの製品になると思う。
この価格帯ではダウンシュラフを狙えないので重たい化繊シュラフが中心となってしまうが、いずれも有名メーカーの定番的な製品が残る結果になった。
そういう意味では最初にシュラフを買う人にとって最もバランスの良いグループとも言える。
・生地素材:40dnナイロンタフタ
・内部構造:シングル構造
・サイズ:最大長210×最大肩幅80cm(身長175cmまで)
・収納サイズ:直径20×29cm
・総重量:1060g
・中綿量:600g
・中綿について:化繊、東洋紡シュレープを使用いたしております。東洋紡シュレープは保温性、ドレープ性、収納性に優れた化繊です。
・メーカー品番:ALP-PLM
・縦走用シュラフのベストセラーです。保温力が高く、経験豊かな登山家なら初冬まで使えるスペックをもつ3シーズンモデルです。より幅広くお使いになりたい方に最も好まれるモデルです。
化繊シュラフだがメーカーHPで確認すると快適温度は0度、限界温度は-5度というスペックにも係わらず重量は1060gとなっている。
ダウンシュラフと比べたら重たいが、化繊シュラフの部類では軽いといえる。
シュラフ業界でも有名なナンガの製品なので品質も安心。
モンベルやイスカよりも安いので、やはり値段を少しでも抑えたい人にお薦めだ。
・中綿素材:エクセロフト
・表地素材:40デニール、マルチナイロン、タフタ
・収納サイズ:直径17×34cm
・容量:6.2L
・総重量:1040g
・本体重量:1010g
・※総重量はスタッフバッグも含んだ重量です。
・適応身長:身長183cmまで
・快適睡眠温度域:0度~
・使用可能限界温度:-10度
・メーカー品番:1121223
・コストパフォーマンスに優れ、保温性と速乾性、メンテナンスの容易性を実現。夏の高山から冬の低山キャンプまで一年を通して使えるトータルバランスに優れたモデルです。
イスカと並んで定番中の定番のメーカー「モンベル」のヒット商品だ。
化繊ならではの扱いやすさと耐久性の良さで愛用者が多いのも事実。
快適温度は0度となっているが、朝方の地表温度が0度になる場所・季節ではインナーシーツが1枚あるといいだろう。
・表生地:ナイロン100%
・裏生地:ナイロン100%
・中わた:700g(カプセルII)
・サイズ:82(肩幅)×207(全身)cm
・収納サイズ:19×39cm
・適用温度:-5度~
・対応身長:182cm
・重量:1280g
・メーカー品番:115277
・屋根の瓦のように保温材を配置した非常に熱効率の高い瓦ぶき構造に700gのカプセルII(極細繊維の保温素材)を使用。
・春夏秋の3000m級の山岳縦走に対応が可能です。
・早春や初冬の低山にもご使用頂ける保温性を確保しました。
・年間を通じて最も活用範囲の広い定番のスリーシーズンモデルです。
・収納袋とサイドのフラップのロゴが刺繍に変更しました。
こちらもモンベル バロウバッグ#3と並んで定番のシュラフだ。
重量は若干増えてしまうが適用温度が-5度からという安心スペック。
これよりも軽量のアルファライト500もあるが、そちらは適正温度が2度から上となるので収納時サイズが大きく変わらない割りに寒いかもしれない心配が付きまとうので安心スペックのこちらをお薦めする。
これ以上のコンパクト性や性能を求めるのであれば価格帯を上げてダウンシュラフにするしか選択が無いだろう。
■予算に余裕がある人
シュラフに予算を多く割り振り出来る人は以下の製品をお薦めする。
気がつけばナンガの製品ばかりだが、モンベルなどでは同じスペックで1万円高くなる結果になったから省いた。
登山などシビアに使う場合は品質もそれなりに要求されるが、バイクが走行可能な範囲のキャンプ場では高品質は必ずしも必要とされないことも理由に加えて今回は高価な製品を省いている。
・カラー:上部/レッド、下部/ブラック、インナー部/ダークブラウン、ジッパー&ステッチ/ブルー
・生地:30dnナイロンタフタシレ撥水加工
・羽毛:ホワイトダックダウン90-10%
・羽毛量:350g
・総重量:約690g
・収納サイズ:(約)直径13X25cm
・内部構造:シングルキルト構造
・付属品:収納袋
・温度域:温度域快適温度 -3℃、限界温度 -8℃
・フィルパワー:760FP
・サイズ:最大長210cm×最大肩幅80cm(身長175cmまで)
・ナチュラム別注モデル!
・ダウン系のシュラフでは少ないセンタージッパータイプと配色パターンも今までにないものに仕上げています!
こちらはナチュラムオリジナルのダウンシュラフだ。
中身は下のダウンバッグ350がベースと思われるが、何故か温度設定が下に設定されている。(何か別の工夫が追加されているのだろうか?)
最大のセールスポイントはセンタージッパーによる利便性の良さだ。
一般のお店では取り扱っていないのと、売り切れたら販売終了と思われるので気になる人は入手しておいたほうがいいだろう。
・生地素材:40dnナイロンタフタ
・内部構造:ボックス構造
・サイズ:最大長228×最大肩幅85cm(身長185cmまで)
・収納サイズ:直径15×25cm
・総重量:810g
・ダウン量:350g
・ダウンについて国内で洗浄したホワイトダックダウン80-20%を使用いたしております。
・フィルパワー:650FP
・快適使用温度/使用可能限界温度:0~/-5度
・付属品:ショルダーウォーマー付
・メーカー品番:DB-L350STDCBL
・3シーズンコンパクトモデルです。シングル構造で軽量コンパクト小さなザックでも邪魔にならないシュラフです。
ナンガで安くてコンパクトで性能も十分な製品としてお薦めなのがコレ。
総重量は化繊シュラフよりも軽くなり、何よりも収納時サイズが有り難い程に小さくなっていることだ。
コンパクトなパッキングを目指している人で重さには多少目をつぶることが出来る大排気量車の人にお薦めだ。
ダウンシュラフでも2万円を超えると重量が500g台にまで落とせるのだが、300gを減らすために1万円を追加できるか/できないかで道が分かれるという感じだろうか。
これでも性能的には十分すぎるが、晩秋や冬までキャンプをする人であればナンガ(NANGA) ダウンバッグ450STDにする手もある。
「快適使用温度/使用可能限界温度:-4~/-8度」というスペックは安心の一言だ。
■価格は気にしない
ともかく「小さくて軽くて暖かいのが欲しい」という人は以下の製品などをチェックしてみてはどうだろう。
いずれもダウンシュラフなのでシュラフカバーなどが別途必要になるかもしれないが、シュラフ単体でもかなりの性能を持つ。
そして最大の売りは「軽さ」だ。
・生地素材:20dnナイロンシレ撥水加工
・内部構造:シングルキルト構造
・サイズ:最大長228×最大肩幅85cm(身長185cmまで)
・収納サイズ:直径13×20cm
・総重量:580g
・ダウン量:300g
・ダウンについて:国内で洗浄したポーランドマシンピックホワイトダックダウン90-10%を使用いたしております。
・フィルパワー:725FP
・快適使用温度/使用可能限界温度:-2~/-7度
・メーカー品番:SWE-L280DXCBL
・20dnナイロンシレ撥水加工の生地を使用し、内部構造をシングル構造で軽く、コンパクトなシュラフを実現いたしました。夏のテント泊、避難小屋での宿泊に最適です。
ダウンを300g使用したコンパクトモデル。
重量580gは氷点下に対応している化繊シュラフでは絶対に実現することが不可能な領域だ。
そして収納サイズも直径13×20cmとコンパクトになっている。
荷物の隙間にインナーシーツやシュラフカバーをもぐりこませることが出来ればシュラフに関しての装備は当分の間、何も補強しなくて良いと思われる。
・サイズ:200×76cm
・収納サイズ:直径14×26cm/2.8L
・適応サイズ:身長178cmまで
・総重量:550g
・メーカー品番:1121797
・独自のシステムにより、スリーピングバッグの中で最軽量ながらも快適な寝心地を実現。荷物としても負担にならない、Light & Fastを究極のレベルで達成しています。
・夏の高山から雪の低山キャンプまで一年を通して使えるトータルバランスに優れたモデルです。
このランクのシュラフでは最軽量でもある U.L.スパイラルダウンハガー#3。
価格は簡単に手が出せるものではないが、性能・重量・収納サイズに加えて品質が加わり最も安心して使えるシュラフとなっている。
私もこの製品を愛用しているが、ジッパーの作りからダウンの品質に至るまで文句のつけようが無い。
但し、地表温度が氷点下になる場合はU.L.スパイラルダウンハガー#3単体だと腰や背中に寒さを感じることがある。
スパイラルシステムで体に密着しやすいとは言っても隙間があるので、インナーシーツとシュラフカバーで保温性を高めたほうが晩秋から冬にかけてのキャンプで快適な睡眠を得ることが出来るといえる。
Posted by Ryu Shobi at 17:00│Comments(0)
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